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椎間板ヘルニアは一生治らない?ヘルニア改善の可能性と治療方法、自然退縮76.6%に関して

ヘルニア改善の可能性と治療方法、自然退縮76.6%に関して

本ページは「腰椎椎間板ヘルニア」による痛みやしびれで、以下のような不安を抱えている方に向けて情報をまとめています。
 

  • ヘルニアが「一生治らないのでは?」と強い不安を感じている
  • ヘルニアは治るのか、本当のことを知りたい
  • 一度は良くなったのに再発してしまい、ショックを受けている
  • 完全には消えない痛みやしびれを何とかしたい
  • 1日でも早く、元の日常生活に戻りたい など

 

まずお伝えしたいのは、ヘルニアは一般的に「発症から3ヶ月程度で症状が落ち着き始め、6ヶ月から1年と時間をかけてさらに改善していく傾向がある」ということです。

これは多くの研究データでも示されていることであり、当院の施術でヘルニアを改善した方にも共通した傾向だと言えます。


しかし、強い痛みやしびれを感じたり、長く苦しんでいる方からは以下のようなご相談をいただきます。
 

  • ヘルニアは一生治らないのでしょうか?
  • この痛みから解放される日は来るのでしょうか?
  • もう手術しかないのでしょうか? など

 

そこで本ページでは、腰椎椎間板ヘルニアの改善や治療方法について大切な情報をまとめました。

本サイトの著者・監修
きがわ上野鍼灸院 院長 木川 岳秋

きがわ上野鍼灸院 院長 木川 岳秋

【きがわ上野鍼灸院 院長 木川岳秋】

17年間で約4万人の治療経験(臨床経験)と、厚生労働省認可の国家資格を4つ保有する鍼灸師。

  1. 柔道整復師
  2. はり師
  3. きゅう師
  4. あん摩マッサージ指圧師


一般的な鍼よりも回復効果の高い「古代九鍼」を使った治療と、根本原因を特定して対策を作る「トリセツプログラム」で、患者さんに早期改善と再発防止を提供する。

椎間板ヘルニアを改善した方の割合は多い

椎間板ヘルニアを改善した方の割合は多く、適切な経過をたどれば「日常生活に支障が出ない」レベルまで改善する可能性が高いと言えます。

一般的に発症〜3ヶ月で沈静化に向かい、3〜6ヶ月、6ヶ月〜1年など、段階的に症状が改善する傾向があります。


こうした「回復の可能性」を裏付ける、代表的な研究データをご紹介します。
 

  • 2024年に発表された最新の研究データでは、椎間板ヘルニアと診断された方の76.6%で自然退縮(ヘルニアが自然吸収・縮小される)が見られた
  • 急性椎間板ヘルニア患者の85~90%以上は、治療を行わなくても6~12週間以内に症状の緩和を経験する


これらは、適切な治療と対応により、日常生活に支障がないレベルまで回復を期待できることを示唆しています。



当鍼灸院においても、多くの方が「保存療法」と「鍼灸施術」を併用して、以前のような生活を取り戻していく姿を数多く見てきました。

こうした医学的なデータと当院での臨床経験から、特殊な例を除き、適切なアプローチを行うことで「生活に支障が出ないレベル」までの改善は期待できると言えます。

椎間板ヘルニアは治らない?改善のために知っておきたい3つのポイント

「ヘルニアは治らないのか?」「どのように治すのか?」という不安を解消し、ご自身の症状と向き合う上で知っておきたい大切なポイントがあります。


なぜなら以下のような状態により、不安に感じている方が多いからです。
 

  • 痛みが強すぎる
  • 良くなったと思ったのに再発してしまった
  • 日常生活に著しい支障が出ている など

 

また、病院での治療方針や選択肢(保存療法か手術かなど)についても、基礎知識がないと何が自分にとって最適なのか判断するのは難しいものです。

そこで治療方針を決めたり、ヘルニアの改善のために役立つポイントを3つご紹介します。

ヘルニア改善に関する主なポイント

ヘルニア改善に関する主なポイントはこちらです。
 

  • ルニア発症後の2週間はもっとも痛みが強い時期。腰への負担をかけずに安静にすることが大事です。
     
  • 発症時の激しい痛みは3〜6ヶ月で沈静化する傾向があります。
     
  • 研究データによると、発症後3〜12ヶ月程度の間に「ヘルニア改善に繋がる」自然退縮の割合は76.6%となっています。
     
  • (特殊な場合を除いて)1年以上、痛みやしびれがある場合は二次障害による可能性が高いと言えます。

治療の選択をしやすくするためのポイント

治療の選択をしやすくするためのポイントはこちらです。
 

  • 「保存療法、手術療法、補完・代替療法」は時代とともに進化しています。医師や専門家に相談の上で、自分にとってベストな治療の選択をしましょう。
     
  • 保存療法で改善できるケースは数多くあります。
     
  • 鍼灸などの「補完・代替療法」との併用も効果的です。
     
  • 手術は「身体に対して低負担で安全なもの」に進化しています。
     
  • 手術後、痛みやしびれが残るケースがありますが、諦めずに「補完・代替療法」などでケアをしましょう。

 

注意:手術が必要なケースに関して

排尿や排便の異常(尿が出にくい、尿や便が漏れる、股間の感覚が鈍い)、麻痺や急激な筋力の低下(つま先立ちができない、スリッパが脱げる、足が動かない)がある場合、一刻も早い手術が必要です。

これらは馬尾症候群や重度の麻痺の兆候であり、後遺症を防ぐために48時間以内の緊急手術が必要になるケースもあります。

「ヘルニアは保存療法や自然退縮で改善されることが多い」と痛みを我慢せず、夜間や休日であっても至急、整形外科(脊椎専門医)の受診を検討してください。

ヘルニア改善の可能性を高めるためのポイント

ヘルニア改善の可能性を高めるためのポイントはこちらです。
 

  • 信頼できる先生や専門家との出会いが「改善率を高める」ポイントです。先生の専門性・実績・評判・相性を確認しましょう。
     
  • 先生や専門家との相性が合わない場合、違和感がある場合はセカンドオピニオンを受けましょう。
     
  • 腰椎への負担を最小限にする「姿勢、動き方」が大事です。
     
  • 身体の回復力を高める、または下げない生活習慣も重要です。
     
  • 改善促進のために、鍼灸など「補完・代替療法」の併用は効果的です。

ヘルニア改善に繋がる「保存療法における自然退縮率」は76.6%

椎間板ヘルニアで髄核が飛び出ている図

2024年の研究論文(系統的レビュー)では、保存療法(手術以外の治療)を選択した場合におけるヘルニアの自然退縮率は76.6%という研究データがあります。

一部を引用します。

「保存的治療後のNP自然吸収率は76.6%(1684/2199)で、20%から96.2%の範囲であった。」

腰椎椎間板ヘルニアの有病率、臨床予測因子、および椎間板ヘルニア吸収のメカニズム:系統的レビュー 2024|PubMed

上記データが意味するものはこちらです。

  • ヘルニアと診断された方2199例中、1684例(76.6%)で自然退縮が起きた
  • 椎間板から飛び出した髄核の自然退縮は人それぞれで、20%から96.2%だった

 

自然退縮で何が起きているのかと言うと、

痛みやしびれを引き起こしている「椎間板から飛び出たヘルニア(髄核)」が、発症後3〜6ヶ月、長くて12ヶ月の間に、自然に小さくなったり、消失しています。


すべてが解明されているわけではありませんが「免疫」の力が関係し、以下のような作用が起きるからだとされています。
 

  • 椎間板から飛び出したヘルニアを、体内の免疫細胞(マクロファージ)が「異物」として認識する

 ↓

  • 免疫細胞(マクロファージ)がヘルニアを少しずつ分解・吸収して掃除する


※自然退縮だけが、ヘルニアの痛みやしびれがなくなる理由ではありませんが、主な要因になります。

ヘルニア改善を後押しする「保存療法」や「補完・代替療法」について

適切な保存療法や補完・代替療法を取り入れることは、身体の回復力を引き出し、ヘルニア改善の促進に繋がります。


例えば、以下のような専門家による指導・施術を取り入れることで、相乗効果が期待できるからです。

項目 内容
理学療法や神経ストレッチ

理学療法や神経ストレッチなどの保存療法は、専門的な視点から、腰椎の負担を減らす「正しい姿勢や動き方」「神経の柔軟性」を取り戻すための指導をしてくれます。

これにより身体の機能を回復させ、悪化や再発の防止に繋がる土台を作れます。
 

鍼灸

鍼灸などの補完・代替療法は、患部周辺の血行を促進し、過緊張した筋肉を緩め、自律神経のバランスを整える効果があります。

血行が良くなることで、ヘルニアの吸収を助ける免疫細胞(マクロファージ)が働きやすい環境を作り、回復促進に繋がります。


他にも以下のような効果を期待できます。
 

  • 損傷した組織の修復促進
  • 坐骨神経痛をはじめとした二次障害のケアや改善

補足.身体の回復力を引き出すポイント

身体が本来持っている回復力(自然治癒力)を引き出し、身体が治りやすい状態をつくることもポイントです。

これがヘルニア改善や自然退縮の促進につながります。


回復力を高めるポイントはいくつかありますが、ここでは保存療法や補完・代替療法などで取り組みやすい内容をご紹介します。
 

  1. 血行の改善
  2. 過緊張している筋肉を緩める
  3. 姿勢や動作の改善

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

項目 内容
血行の改善

1.組織の修復をサポートする
血行を改善することで、血液・栄養・酸素の巡りが良くなり、損傷した組織の修復につながります。

2.自然退縮を促進する
ヘルニアを吸収する免疫細胞(マクロファージ)は血行に乗って運ばれます。血行を整えることは、スムーズな自然退縮を促すことにもなります。

3.老廃物の排出を助ける
自然退縮により分解されたヘルニアの破片や、痛みの原因となる老廃物が、血液によって適切に排出されるようになります。 


※ヘルニアの痛みやしびれによる心身のストレス、筋肉の過緊張により血行が悪くなっていますので、とても重要なポイントになります。
 

過緊張している筋肉を緩める

1.痛みを緩和し、血行改善を促す
筋肉が緩むことで血行(血・栄養・酸素の巡り)が良くなり、ヘルニアにより損傷した組織の修復を助けます。

2.副交感神経が優位になる
リラックスした状態(副交感神経が優位な時間)が増えることで、身体の持っている回復力を引き出しやすくなります。

3.身体の可動域が広がる
股関節や胸椎、頚椎などの柔軟性が高まることで、腰椎への負担が軽減されます。これは痛みの長期化や二次障害の防止にも繋がります。


※腰椎以外の部位に硬さや二次障害があると、身体の回復力が分散してしまいます。

これらを適切にケアすることで、回復力を腰椎の修復に集中させやすい状態をつくることも大事です。
 

姿勢や動作の改善

1.腰椎への負担を減らし、回復を妨げない
姿勢や動作が悪いと、腰椎へ過度な負担がかかり続け、組織の修復を妨げてしまいます。

言い方を変えると、負担のかからない姿勢や動作は、身体が回復しやすい状態をつくることでもあります。

2.回復を妨げない環境づくり

デスクワークや立ち仕事など、腰椎に負担のかかりやすい環境にいる場合は、どのように負担を軽減できるかを検討することも大事です。

椎間板ヘルニアは治るのか?改善・安定までの経過

ヘルニア発症後の安定・改善までは、一般的に以下のように段階的な経過を経ていきます。
 

  • 急性期(発症~2週間)
  • 亜急性期(2週間~3ヶ月)
  • 慢性期/回復期(3ヶ月~1年)

 

詳しく見ていきましょう。

急性期(発症〜2週間)

ヘルニアの急性期(発症〜2週間)は、もっとも痛みが強い時期です。

椎間板から飛び出した髄核が神経を圧迫すること、その周囲に強い炎症が起こることで、激しい腰痛や、お尻から足にかけてのしびれが現れる傾向があります。


この時期は、以下のような症状から身動きが取れなくなるのが特徴です。
 

  • 何もしなくてもズキズキ痛む
  • くしゃみや咳などで腹圧がかかると痛みが響く
  • 寝返りやちょっとした動きで激痛を感じる など

【この時期に大切なこと】

まずは無理に動かず、炎症が落ち着くのを待つことが重要です。横向きで背中を丸めるなど、自分が最も楽だと感じる姿勢で安静を心がけましょう。

強い痛みに対してはコルセットによる固定や、医師の処方による消炎鎮痛剤などの薬物療法を併用し、痛みの緩和を図ります。


注意:手術が必要なケースに関して

排尿や排便の異常(尿が出にくい、尿や便が漏れる、股間の感覚が鈍い)、麻痺や急激な筋力の低下(つま先立ちができない、スリッパが脱げる、足が動かない)がある場合、一刻も早い手術が必要です。

これらは馬尾症候群や重度の麻痺の兆候であり、後遺症を防ぐために48時間以内の緊急手術が必要になるケースもあります。

「ヘルニアは保存療法や自然退縮で改善されることが多い」と痛みを我慢せず、夜間や休日であっても至急、整形外科(脊椎専門医)の受診を検討してください。

亜急性期(2週間〜3ヶ月)

ヘルニアの亜急性期(発症後2週間〜3ヶ月)は、激しい炎症が落ち着き、徐々に痛みが和らぎ始める時期です。


少しずつ動けるようになりますが、以下の理由から無理は禁物です。
 

  • 痛みやしびれが完全になくなったわけではない
  • 日によって症状の強さに波がある
  • 身体がヘルニアを吸収している(自然退縮の)途上である
  • 神経はまだ過敏な状態にある など

【この時期に大切なこと】

炎症はある程度落ち着いてきているため、少しずつリハビリを始めるタイミングです。

長期間安静にしすぎると、筋力の低下や硬直、血行の悪化を招き、かえって回復を遅らせる可能性があります。


そのため、医師や理学療法士の指導のもと、ストレッチや軽い筋力トレーニングなどを行い「動かせる範囲」を広げていきましょう。

鍼灸などの補完・代替療法を取り入れ、回復をサポートするのにも適した時期です。

慢性期/回復期(3ヶ月以降)

ヘルニアの慢性期(3ヶ月〜1年)は、自然退縮(ヘルニアの吸収)や炎症の沈静化がさらに進みます。


痛みやしびれは、以下のように変化していくのが一般的です。
 

  • 痛みやしびれが完全になくなる
  • 日常生活に支障がないレベルまで症状が軽減する
  • 症状が残っていても、痛みの大幅な緩和や、範囲の縮小が見られる

 

この期間に症状の改善と同時に、以下のような再発防止を見据えた土台作りが重要です。

項目 内容
姿勢や動き方の改善 腰椎に負担をかけない姿勢、動き方を身につける
 
筋力の強化 天然のコルセットであるインナーマッスルを強化し、腰椎への負荷を減らす
 
回復力を高める生活習慣 質の良い睡眠、バランスの良い食事、身体をケアする習慣、ストレスを溜めない状態づくりを整える など

発症から1年が経過しても症状が残っている場合について

ヘルニアの発症から1年を過ぎても痛みやしびれが残っている場合、原因はヘルニアによる直接的な神経の圧迫だけでなく、以下のような「二次的な要因」が複雑に絡み合っている可能性も高いと言えます。

 

  1. 神経のダメージ(慢性化):長期間の圧迫により、神経そのものが過敏になり、痛みを伝えやすい状態が続いているケース
     
  2. 筋肉の過緊張(血行不良):痛みやしびれを無意識にかばう姿勢や動作が定着し、周囲の筋肉が凝り固まって血行が悪くなっている状態
     
  3. 脳の学習(痛みの記憶):長引く痛みによって脳が「痛みの記憶」を学習し、わずかな刺激でも強い痛みとして感じやすくなる現象が起きている可能性がある

 

以上を踏まえて、現在少しずつでも改善の兆し(症状の度合いが下がる、範囲が狭まる など)がある場合は、焦らずに信頼できる専門家との治療を継続しましょう。


一方で、「改善の兆しが見えない」「むしろ悪化している」「実は病院から足が遠のいていた」という場合は、現状を打破するために以下のステップを検討してみましょう。

検討項目 内容
セカンドオピニオンを受ける

セカンドオピニオンを受けることで、別の視点から意見を聞くことができ、新しい治療方針や見落としていた改善点が見つかることがあります。

相談先が今までよりも専門性が高く「より良い先生に出会えた」というケースもあります。

納得のいく治療と、改善のために、積極的にセカンドオピニオンを受けることをおすすめします。
 

専門医(脊椎外科など)を受診する

専門医(脊椎外科など)を受診し、MRI等の再検査を行い、痛みの原因(神経の癒着や別の部位の異常など)を改めて確認しましょう。

1年経過していると、ヘルニア発症時とは痛みの要因が変わっている可能性もあります。

冷静に現状把握することが、適切な治療と改善への第一歩になります。
 

理学療法の活用

理学療法は身体の機能を回復させたり、腰椎に負担がかかりにくい姿勢や動作を教えてくれます。

気をつけているつもりでも、無意識のうちに腰椎へ負担をかける姿勢や動作が癖になっている可能性があります。

あるいは、そうせざるを得ない環境で過ごしているなど。

そこで、専門家の協力のもと姿勢や動き方を疑ったり、環境要因はないのかを客観的に見直すことが大事です。
 

鍼灸(補完・代替療法)

鍼灸(補完・代替療法)では、患部や患部周辺、ツボに鍼を刺すことを通じて、以下の働きを促します。
 

  • 血行の改善(酸素や栄養の循環促進)
  • 筋肉の過緊張の緩和
  • 自律神経の調整
  • 二次障害のケアや改善 など


無理なく身体の回復力を引き出し、ヘルニア改善を促進する有効な選択肢の一つだと言えます。

椎間板ヘルニアの治療の流れ

ヘルニアの治療は、まず身体に負担の少ない「保存療法」を行いながら回復の経過を追っていくのが一般的です。


多くの場合、発症から「2週間」、次に「2〜3ヶ月」を目安に、以下のように症状が緩和していきます。
 

  • 炎症の沈静化(激しい痛みを引き起こしている炎症が引いていく)
  • 自然退縮(飛び出したヘルニアが自然に吸収・縮小されていく)など

 

経過観察中は、強い痛みや生活への支障があるため、医師と相談しながら保存療法の一種である「薬物療法」や「注射療法」で痛みをコントロールしたり、コルセットを装着する「装具療法」で腰椎への負担をサポートします。



【経過観察後の判断について】

経過観察の結果を踏まえて、その後の対応を医師と相談します。
 

  • 症状が緩和している場合:引き続き保存療法を継続し、改善を目指します。
  • 症状が緩和されない場合:保存療法をさらに継続するか、「手術療法」を選択するかを検討します。


※ただし、排尿や排便の異常、足の麻痺、急激な筋力の低下が見られる場合は、神経への深刻なダメージを防ぐため、一刻も早い手術が必要と判断されます。

補完・代替療法に関して

きがわ上野鍼灸院 院長 木川岳秋

院長 木川岳秋

3ヶ月が経過した時点で、症状の改善が停滞している場合や、今後の進め方に不安がある際は「セカンドオピニオン」や、鍼灸などの「補完・代替療法」の併用を検討する時期かもしれません。


1.セカンドオピニオンを検討するケース例

  • 手術を勧められたが、できるだけ回避したい
  • 現在の治療方針に対して、納得のいく説明が得られていない
  • 担当医とのコミュニケーションや相性に不安を感じる など

 

2.鍼灸などの補完・代替療法を検討するケース例

  • 保存療法と並行して、より積極的に症状を緩和したい
  • 二次障害による痛み(腰以外の部位の筋肉の張り、坐骨神経痛など)をケアしたい など

椎間板ヘルニアの治療方法について

椎間板ヘルニアの主な治療方法は「保存療法」と「手術療法」になります。
 

  1. 保存療法(薬物療法、注射療法、理学療法、装具療法など)
  2. 手術療法(内視鏡下手術、顕微鏡下手術など)


※近年では「切らない治療」として椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)も選択されています。


これらの標準的な医療アプローチに加え、近年では個人の状態に合わせて鍼灸などの補完・代替療法を併用し、多角的にケアを行うケースも増えています。

それぞれの具体的な内容について、シンプルにまとめましたので見ていきましょう。



【ご留意事項】

当院ははり師・きゅう師の国家資格に基づく鍼灸療法を専門としておりますが、これからご紹介する治療法の中にある「薬物療法・注射療法」「手術療法」は専門外になります。

そのため以下でご紹介する治療方法に関する情報は、一般的な知識として日本整形外科学会などの公的情報を参考に整理したもので、特定の治療を推奨するものではありません。

実際の診断や治療方針については、必ず専門の医療機関(整形外科など)を受診し、医師にご相談の上でご判断ください。

保存療法

保存療法は、手術を行わずに「身体が持つ自然治癒力」を活かして回復を目指す治療方法です。


ヘルニアの場合、主な目的はこちらです。
 

  • 神経の炎症を抑える
  • ヘルニアの自然吸収を待つ
  • 痛みによる二次障害(筋肉のこわばり等)をケアする など

 

ただし発症から2週間は激しい痛みがあり、日常生活を送るのも困難な時期です。

その後、痛みは収まっていく傾向があるとしても、2〜3ヶ月程度までは痛みが続くケースもあります。

そのため「症状を悪化させない」「痛みをコントロールする」「身体の機能(筋力や柔軟性)を回復させる」ために、以下のような複数のアプローチを組み合わせます。

薬物療法

薬物療法は、炎症や痛みを抑えるためにお薬を活用します。痛みが強い時期(急性期・亜急性期)の苦痛を和らげる意味で有用で、医師の指示に基づき服用します。

注射療法

注射療法は、炎症や痛みを抑えたり遮断したりするために、神経やその周囲に直接薬を注入します。代表的なものに「神経根ブロック」や「硬膜外ブロック」などがあります。

理学療法

理学療法は、理学療法士の指導のもとで、身体の機能回復や再発・悪化防止のために行います。姿勢や動き方の改善、腰椎・胸椎・股関節などの柔軟性アップ、天然のコルセットであるインナーマッスルの強化などを行います。

牽引や温熱・電気などの「物理療法」と組み合わせることもあります。

装具療法

装具療法は、コルセットなどを装着して腰椎への負担を軽減させます。痛みが強い時期に患部を安定させ、安静を保つために活用します。

ただし長期間の装着は筋肉の衰えに繋がり、腰椎への負担を増やす結果になりかねません。そのため痛みが沈静化してきたら外したいところです。

手術療法

手術療法は、保存療法での改善が困難な場合などに、神経を圧迫しているヘルニアを外科的な処置で直接取り除き、圧迫を解消する治療法です。


以下のようなケースで検討されます。
 

  • 保存療法で改善が見られない
  • 排尿や排便の異常がある
  • 麻痺や筋力の低下が進行している場合 など

 

現在は、身体への負担を抑える「低侵襲手術(ていしんしゅうしゅじゅつ)」が主流となっており、主なものには以下があります。
 

1. 内視鏡下手術
2. 顕微鏡下手術


実際には「◯◯法」といった様々な術式があり、標準的なものから最新技術まで多岐にわたります。

手術の具体的な内容や適応については、ご自身の状態に合わせて担当医に直接確認したり、医療機関の公式情報を参照したりすることをお勧めします。

ヘルニア改善の促進、補完・代替療法をご検討中の方へ

「保存療法」や「手術療法」という大きな選択肢がある中で、ご自身の今の状態に合わせた最適なサポートを取り入れることは、早期回復への近道となります。

中でも以下のようなケースでは鍼灸を取り入れることは有用だと言えます。
 

  1. 順調に回復中の方
  2. 補完・代替療法を検討中の方

 

1.順調に回復中の方

改善しているとは言え、症状があったり、日常生活で不便を感じている場合、回復を促進したい気持ちがあると思います。

その場合、「血行改善」「組織の修復」「筋肉の緩和」「自律神経のバランスを整える」などを促せる鍼灸は、お力になれる可能性が高いと言えます。


2.補完・代替療法を検討中の方

「保存療法で思うように改善されない」「極力手術を回避したい」「二次障害による痛みや不調がある」「別の選択肢を探している」という場合、

補完・代替療法として、鍼灸を取り入れることは一つの有効な選択肢となります。

ただし、かかりつけの病院がある場合、担当医も考えがあって治療方針を決めているはずです。そのため、まずは担当医にご相談いただいた上で、当院の鍼灸を併用いただく流れが最善だと考えます。

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きがわ上野鍼灸院 院長 木川 岳秋

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【きがわ上野鍼灸院 院長 木川岳秋】

17年間で約4万回の治療経験(臨床経験)と、厚生労働省認可の国家資格を4つ保有する鍼灸師。

  1. 柔道整復師
  2. はり師
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